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雷句さんの訴訟に関して6(最終回) |
返信 |
前回までで言いたい事は言ってしまったので、今回はいただいた質問や意見にまとめて返信しますー。
最初に、前回熱くなってしまった事を反省しつつ…。
> > サンデー編集部は腐ってる。名指しの非難も当然だ。漫画家なめるなよ。いまこそ小学館に鉄槌を!
> こんなこと言ってるのごく一部だと思いますよ。普通の人はその辺の区別はついてるのでは?
>私もそういうこと言ってる人達はごく一部だと思います。
そう言ってもらえると安心します。結局、普通に判断してくれる人は声に出さないので、
批判的な意見ばかりを、僕は目にしてしまったのかもしれません。
ネットが怖い所は、そういう少数の人の意見が力を持ってしまう事だと思います。
橋口さんの言葉も、そんな少数意見にかき消されてしまった感じですし、藤栄道彦さんもそういう少数意見で
かなり精神をやられてしまったようですし。詳しくはwikiを見てください。
一応今回僕が書いたのは、そんな過激な事を言う人たちに向けて、です。また、そういう過激派の人のいう事に
反対の意見が少ない事で、普通の人が影響されてしまうのを防ぎたいという気持ちもあります。
>原稿無くして、金で解決・・・
たしかにお金で解決できるものではないですよね。
ただ、平謝り+賠償金以外で償う方法がないというのが現状だと思います。ライクさんのブログでは
「金払えばいいんだろ」的な事を言われた、とありますが、それが事実かどうかという事を、
論じるつもりはありません。本当に言ったのか言っていないのか、という事は当事者しか分からない事なので。
ただ僕が思うのは、ライクさんは何を言われても悪口に捉えてしまうほど、極度の不信に陥っていたのでは、
という事です。それも信じろとは言いません。僕がここで書いた言い分と、ライクさんのブログを比べて、
みなさんそれぞれで判断してもらえればと思います。
>無くなった筈の原稿がネットオークションに出たりとか・・・理解に苦しむし。
一応調べてみたのですが、この件はちょっと確認できませんでした。なので特に書ける事がありません。
原稿の紛失は、印刷済みの原稿にあまり価値がなかった時代の慣例がいままで続いてしまった、
という事だと思います。また原稿は、印刷所などいろいろなところをまわります。
見えない所まで管理する必要があると思います。
他にいただいていた質問については、前回までの話の間に、フォローできたのではないかと思います。
さて、と。最後に今回の件で、現場がどう思っているかと言う事なのだけど、
連載作家陣は、編集部とは割と良好な関係を築いている人が多いので、いろいろ聞いてみても、
どこもサンデーバッシングを嘆いている、という感じです。
サンデーは横のつながりがものすごく無いので、又聞きの又聞きみたいな感じなのだけど。
あ、これだけはライク派の人に念を押しておくけれど、連載している立場上、
編集部に文句が言えないから、みんなが叩いてくれてすっきりした、なんて人はいないからね。
では、いずれも長文になってしまったけれど、読んでくれた人、どうもありがとう。
とにかく、今回の事は、誰も得をしない、悲しい事件だったと思う。非難された人が、一方的に非難されたまま、
事件が決着してしまったら、あまりに報われないと思ったので書き始めたのだけど、
なんかガラでもない事、してしまったかもなあ。
しばらくは別アカウントでも作ってここを楽しみます。またね。
雷句さんの訴訟に関して5(そろそろ最終回) |
返信 |
数ある少年マンガ編集部の中でも、サンデー編集部は、作品に対する愛情がかなり強いほうだと思う。
アンケートの結果が良くなくても、すぐに打ち切ったりしないしね。
それはたぶん、作家と編集さんが打ち合わせを繰り返して、ともに産みの痛みを味わっているからじゃないかな。
連載作品には自分の子供に似た感情があるのではないだろうか。いいすぎか?
とにかく天才的な新人が持ってきた作品を、ポンと載せてみて、ダメなら即終了、みたいなやり方とは違う。
作家と共に作るこの地道なやり方が、売り上げにつながって、読者に受けるのかと言えば、それは分からない。
でも僕はこういうやり方が、なんとなくサンデーっぽくて好きだ。
ライクさんの作品、「金色のガッシュ」も、初めての連載だし、そうとう打ち合わせを繰り返し、
ネームを切った上での連載だったと思う。編集部の人たちにも、かなり愛着のある作品だったのではないかな。
担当になった編集さんも、それぞれ愛情をもって尽力した事と思う。
でも、問題が起きてしまった。原稿の紛失と、ライクさんの憤慨。
この騒動の原因は、単純にサンデー編集部のシステムの甘さにあったと思う。
原稿を紛失した件は、管理体制のシステムが甘かった。
ライクさんの編集者への憤慨も、システムで回避できたかもしれない。
漫画制作の編集さんと、ビジネス系の編集さんを分けるとかね。ライクさん専用のシステム、難しいか。
けど今回の事を教訓にして、二度と同じ事が起こらないようにしないといけない。
残念だけど、今回の一件では、ついにライクさんと編集部の関係を修復する事はできなかった。
ライクさんの不信は、手をつけられないほど大きくなってしまっていた。
ライクさんを見ることすら、ガンをとばしていると、受け取られるくらいに。
そうなってしまっては編集部の言葉を届ける事は、難しかったと思う。
そして連載終了から数ヶ月経ち、突然の訴訟。本当に突然だった。
僕の聞いた話では、編集さんとライクさんは木曜日にグッズの売り上げについて話をし、
話はまとまり笑顔で別れたのに、金曜日には訴訟されてた上にブログでボロクソに名指しされていて驚いた、
との事だった。編集さんは、訴訟なんてする前に、その件について、直接話して欲しかったと言っていた。
どうしようもなかった感じがしないだろうか。
ライクさん騒動は、サンデー編集部が作家や作品を大切に思っていても、防げるものではなかった。
僕が一番言いたいのは、ここ。愛情を持っていたとしても、こういう事態は起こりうる。
なのにもかかわらず、はじめのエントリーで書いた、この現状だ。
ライク派の人は口々に叫ぶ。超エリート思考の編集部員は、漫画家なんて金を生む機械としか思っていないと。
高圧的な態度でライクを追いつめたんだと。ライク万歳、編集部は糞。口頭弁論で巻き起こる拍手。
サンデー編集部は腐ってる。名指しの非難も当然だ。漫画家なめるなよ。いまこそ小学館に鉄槌を!
だから、サンデー編集部はそんなとこじゃないんだって。なんで知らない人たちの事を、そんなに憎めるんだ。
サンデー編集部は、ライクさんにも、ガッシュにも、愛情を持って臨んでいたのに、
徒党を組んで叩かれる、この悲しさときたら、ないよ。
雷句さんの訴訟に関して4.5 |
返信 |
文章は書いたのだけど、金曜の夜にまで、訴訟だどうのの話をしたくないので今日はアップしません。
なんか自分の書いている事が、ここの雰囲気と合ってないなという事は十分感じている。
この件について書き出したときに、もしかしたら大荒れになるかなとも思った。炎上というやつ?
サヨナラ、初の炎上になったとしたら、それはそれでどうなるんだろう、とか思ってたんだけど、
やっぱりここはそういう感じにならなそうだね。落ち着いている雰囲気があると言うか。
匿名なのだけれど、自分の記事もある手前、暴言も吐きにくい、のかな。
気持ちよい言葉を書き続けたいから、人を気持ち悪くする言葉は書かない。という人間らしい自然な自重。
今更ながら、うまいことできてるなー。暴言用の、アカウントを取るのなら別だけど。
あ、あと、返信をくれている人、どうもありがとう。
ひとつづつ返すとエントリーが増えちゃうので、ここでお礼を言わせてください。
いただいている質問に関しては最終回あたりでまとめて回答しますね。
ではまた月曜日に。みなさん良い週末を。
雷句さんの訴訟に関して4(返信ありがとう) |
返信 |
という訳で前回は漫画制作の現場が魂のぶつかり合いだと書いた。
だから、罵詈雑言が飛び交う事も少なからずあるし、
前回も言ったけど、そんな罵詈雑言浴びせる編集がおかしい、という意見こそ、おかしい。
この点は、ライクさんもブログで認めているところだ。ケンカ腰だったが一緒に作ってくれていた編集はいたと。
では、なぜにこんなにこじれてしまったのか。その原因は大人の現実にある、と思う。
編集さんには、作家と一緒に漫画を作る事の他に、どうしても避けられない仕事がある。それが、ビジネスだ。
以下はあくまでもたとえだけれど、
グッズのための、カラーイラストを描いて欲しい。本誌のポスターを描いて欲しい。
映画のために、新しいサブキャラを登場させて欲しい。ゲームのために、必殺技の効果を追加して欲しい。
アニメのために若干設定を変更して欲しい。発行部数のために、ストーリーを変更して伸ばして欲しい。とかね。
作品を社会的にも、人気をとって盛り上げようとするなら、こういう事って必ず出てくる。
それは編集さんの意思とは関係なく、仕事として担当する作家にお願いしなくてはいけない。
そしてこのビジネス系のお願いは、売れっ子になるほど増える。
漫画制作とビジネスを分けて考えられればいいのだろうが、ここから先は僕の予想だけど、
ライクさんはここで混乱したんじゃないだろうか。
ライクさんからすれば、さっきまで熱く打ち合わせをしていた、同じ編集さんが、
急に熱のない、しかも物語にプラスになるとは思えない要求をしてくる、と映る。
打ち合わせと作画で、全然時間がない事を分かっているはずの編集が、余計な仕事をお願いしにくる。
さっきまでの熱い言葉はなんだったんだ?
そして、そこで、スイッチが切り替わった。
あいつは、おれを、馬鹿にしていただけなんじゃないのか。
一度そう思ってしまったら最後、編集さんを信じる事ができなくなったのではないだろうか。
一緒に作品を作ろうという情熱をもって訪れる編集を、一企業の手先としか思えなくなったのではないだろうか。
それが僕の思う、今回の騒動のカラクリ。
ライクさんのブログを読むと、担当につく編集さんが、代を重ねるにつれ、
どんどん態度の悪い人に代わって行く様子が見て取れる。悪い人から、いい人に代わった例はない。
これは、ライクさんの編集者への不信が、どんどん大きくなっていったからではないのかな。
そしてついに、会ったその時からニヤニヤしガンをとばし喧嘩を売ってきた…、までに至る。
あくまでも予想です。もしかしたら本当に、代を重ねるにつれて悪い編集者に代わったのかもしれない。
僕も、サンデーの編集さんを全員知っている訳ではないし。だけど、少なくとも実名をあげられたうちの一人、
僕の担当編集者さんだけは、そんな人ではないと断言できる。
とは言っても、過失があるのは小学館、ライクさんは被害者だ。僕はそこを覆したいんじゃない。
僕が言いたいのは…、長くなったのでまた後日。そろそろまとめるよ。いただいている質問もあとでまとめて。
雷句さんの訴訟に関して3(長文と愚痴ごめん) |
返信 |
前回、小学館の編集部員は、庶民的で普通で温厚な人たちだと書いた。
でも世間の評判は違う。悪評多いよ、と思うかもしれないが、そこには以下の事情があると思う。
モノ作りの現場というのは、激熱です。漫画制作の現場は、製鉄工場みたいなもので、
あっつあっつの鉄のかたまりを漫画家と編集者が叩き上げて作り上げる。
本気でいいものを作ろうと思ったらね、魂と魂のぶつかり合いだ。
ここのシーンでは友情の力で敵を撃破したほうがいいと思う!
いやここでは努力の力で敵を撃破したほうがいいと思う!
こういう理由で、こうだから、友情なんだ!
いやこういう観点から見れば、努力なんだ!
友情がいいに決まってんだろ、バカ編集!!
努力がいいに決まってんだろ、クソ作家!!
こんな分かりやすい形はないだろうけど、そうやってヒートアップしていく。
お互い譲れない信念があったりするからだ。罵声が飛び交う事もあるだろう。本気のぶつかり合いに、
言葉を選んでなんかいられない。庶民的で普通で温厚な人たちでもだ。
編集が口出しせずに、作家の好きなように全て描かせる、という手もあるだろうけど、
最終的に作家の好きなようにやらせても、作品を叩き上げる打ち合わせは、あるほうがいい。
それによって、鋭さや強度が増すからだ。
だから、ネット上で見受ける、編集のキツい言葉ってのは、いきなり投げられた訳ではなくて、
絶対そこに至る過程がある。
そしてこの打ち合わせを、当事者でない人が外から見て、
バカとか無能とか三流とか、そんな乱暴な言葉を使うなんて、小学館社員の素養が疑われる!
なんて言うことは、ナンセンス。まったくナンセンスだ。
編集にこんなひどい事を言われました。ひどい事されました。なんて被害者ぶってる漫画描きが
とても多かった事が、今回の事態を招いたと思う。同じ漫画描きとして、それが残念でならない。
編集にこんなひどい事を言われました。ひどい事されました。なんて事は、ギャグにしかしちゃいけないんだよ。
編集者と漫画家の真剣勝負に、味方を集めてどうする。
いいもの作ろうとガチでぶつかってきた編集者に、ブログの仲間で袋叩きですか?
と、編集寄りの事を言ったけど、そもそも作家にやる気をなくさせてしまったら、それはどうかと思う。
ただ今回のライクさんの件では、まだカラクリがある。
僕の言い分とライクさんのブログとの温度差を埋めるカラクリ。でも長くなったのでそれはまた後日。
雷句さんの訴訟に関して2(長文ごめん) |
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駄文の続き。サンデー編集部が袋叩きにあっている件について。
編集部の人は、いい人ですと書いたら、いい人とは主観だという指摘をいただいた。
それで思いついたのだが、もっと具体的な主観を書いていこうと思う。
だって、ライクさんのブログの、担当になった編集は全員ガンを飛ばしてきた。
電話を叩きつけられた。これって全部主観じゃないですか。
片側からだけの主観を一方的にインプットされる状況が、
ライク万歳、編集部は糞、という流れを招いたとも思えるし。
で、僕が思う、サンデー編集部とは、と言う話。
みんな小学館サンデー編集部ってプライドの高い超エリート集団、漫画家みたいな低学歴は見下している、
みたいに思ってるかもしれないけど、そんな雰囲気は全然ない。
編集部行ってみると分かるけど、すごい庶民派なとこですよ。まるで下町の小企業の事務所みたいな。
集英社とかと違って、編集部に受付とか無いし。そういう堅苦しいもの一切なし。
通路からいきなり編集部員の机が並ぶ。(持ち込みいくとここで戸惑うのだが。)
古いコピー機が2、3台、使い古されたファックスが1台。と使わないけど予備1台。オシャレ感とか一切ない。
で、編集部の人たちは、これまた普通の人たち。知っている限りは。
あたりまえだけど普通に挨拶もしてくれるし、時間があいてればにこやかに雑談に応じてくれるし、
人にもよると思うけど温厚な人が多いと思う。編集長さえ、無名の僕に気を止めてくれたりね。
いたって普通、庶民的。言われてるようなエリートな感じなんて全然しない。
仕事に対する姿勢も、どうやったらこの時代に売れて生き残れるかの答えを
作家とともに模索しながら進めているという印象。こーしたら売れる!なんてルーチンが
通用しない時代なのを十分承知している感じ。高圧的な雰囲気はないです。
まあ庶民的だからこそ、原稿をなくしてしまいそうな匂いはしてたかもしれない。
でもそれって、漫画に愛がないとか、そういう事じゃなくて、単純にシステムが甘かったって事だと思う。
それが致命的に糞なんだよ!!って、ライク派の人は言いたいんだろうけど。
原稿をなくした件については、たしかに言い訳できないと思っている。でも、前述したような人たちなのだ。
すごい反省しているし、しっかり管理していくと言っていた。それに伴い僕は預けていた原稿を返却してもらった。
その人たちにまだ鞭を打つかい。
訴訟自体は、僕は悪くなかったと思う。原稿を大切に。いいじゃないか。
僕がおかしいと思うのは、そこに更に憎悪がのっかってるこの現状。
そーなんですか、小学館編集部は無能な人の集まりなんですね、分かります。
とか言われそうだが、だからそーゆう憎悪がどこから湧いてくるのか。
なんでこんな事になったのか、それはモノ作りの現場特有の魂の熱さに問題があると思う。
長くなったのでそれはまた今度。
雷句さんの訴訟に関して1 |
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今日第一回目の口頭弁論があったらしい。
ことの経緯を説明するのも面倒なので、興味あったらググって。まとめwikiとか。
とにかくライクさんがマンガ原稿なくされたのを怒って、訴訟したのはいいんだけど
そのときに本人のブログで小学館社員を実名をあげて非難した件。
これも残ってるんで興味あったらどーぞ。
訴訟自体は、マンガ原稿を紛失したことだから、小学館一方的に非を認めて、
今日のところは終わったとの事。
でもこれだと、なんか編集さんたちはまるでライクさんの書いたような人たちだと
認めたみたいにみんな思ってしまうんじゃないだろうか。
なんかね、いま小学館社員いじめみたいになってんだよね、ネットの評判が。
どーしたら伝わるだろう、このひどい現状を。
この記事に、ライク先生万歳、小学館社員死ね!みたいなコメントたくさんつけば
その現状がちょっとは伝わろうものなのだけど。
小学館社員がライクさんを追いつめたと。悪だと。漫画家を家畜だと思ってると。
で、ライクさんを、ついに決起した英雄扱いで、
さも自分たちが正義を実行しているかのような顔して、小学館に鉄槌を!みたいなこと言ってんの。
で、名指しで編集者批判ですよ。こんなの許されていいの?
なんでこんなの書いてるかって言うとね、僕の担当が、その名指しで批判されてるうちの一人だから。
はっきり言ってライクさんのブログに書かれてる事なんて全然信じられない、すごいいい人なわけ。
でも、名指しでボロクソに言われてる。
なんなのこの魔女狩り。相手が反論できないのをいいことに、いや反論したところで
全力でつぶしにかかるんだ。先日も編集者を擁護した藤栄道彦って漫画家さんが戦死した。
こんなこと書くと僕も戦死してしまうんだろうか。やだなー。
でもこんな現状が続くのも、やなんですよ。